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2025-01-11 13:26:00

限局性学習症(SLD)

今回は限局性学習症(SLD)ついてです。

 

以前は学習障害(LD)と呼ばれていましたね。

 

 

 

大まかなイメージとしては「知的な遅れは見られないが、特定の学習機能に著しい問題がある」という感じでしょうか。

 

実はこのSLD、教育界と医学界で定義が少し違います。

 

 

 

 

 

教育界

 

学習障害とは「基本的には全般的な知的発達に遅れはないが、聞く、話す、読む、書く、

 

計算するまたは推論する能力のうち、特定の習得と使用に著しい困難を示す様々な状態」を指す。

 

 

 

医学界

 

学習障害(限局性学習症、SLD)とは、「学習や学業的技能の使用に困難があり、
その困難に対する指導や支援が提供されているにも関わらず、
読字、書字表出、算数において著しい困難が見られる状態のこと」を指す。

 

 

 

このように教育界の方が広く定義されています。これは早期発見のためではないかと考えられますが、
医学的な見地でいくと支援が提供されていて、そこではなんとかこなせている場合には
SLDとは定義されないということになりますね。いわゆる「グレーゾーン」の子がこれに当たりますが、
学校では支援を受けることはできるものの、福祉支援(手帳取得等)は受けられない可能性が出てきます。

 

この辺はなんとかならんのかなあ?とは思います。

 

 

 

さて、SLDですが大きくわけて3つに分類されます。

 

 

 

・読字障害(ディスレクシア) 文字を読むことに困難さを有する
・書字障害(ディスグラフィア)文字を書くことに困難さを有する
・算数障害(ディスカリキュア)計算をすることに困難さを有する 

 

 

 

よく聞く話では、ハリウッドスターが実はディスクレシアで台本が読めないため、
マネージャーに台本を読んでもらって覚えているというのがありました。
(実はウソの話という説もあります)

 

 

 

SLDの場合、知的には問題が無いため会話は普通に成立します。
また見聞きして記憶することには問題がありません。ただ文章が読めない、書けないわけです。
また文字は問題なく読み書きできるけど、計算ができないため
「他は問題ないけど数学だけが全然できない」といったことが起こります。

 

これでは学校のテストで、本来の力を発揮することがかなり難しいということになりますよね。

 

ちなみに4対1で男子の方が多いとされています。

 

 

 

最近ではICT技術が進歩していて、試験の時に音声でやりとりをしたり、
視覚支援をするなどの支援がなされていることもあるので、
社会全体の流れとしてそれが当たり前になればいいなと思います。

 

 

 

参考までに「ディスクレシアがどのように文字を見ているのか」というイメージが
メンタルカウンセリングWEBさんにありましたので、ご紹介します。

https://mental-web.net/

 

 

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